「格安スマホ」とは何か

テレビや雑誌で取り上げられることが多くなった「格安スマホ」。言葉のイメージから価格の安いスマホであることはイメージできますが、どういったスマホを指すのでしょうか。キーワードは「SIMフリーの低価格スマホ」と「MVNOの格安SIM」です。

スマホのSIMロック解除の義務化がスタート

SIMフリースマホとは、どの会社のSIMカード(契約情報が記録されたカード)でも挿して使用できるスマホのことです。各キャリアが契約とセットで販売しているスマホには、他社のSIMカードでは動作しないように「SIMロック」が設定されています。なぜそんな不便なロックが設定されているかと言うと、簡単に言えば端末だけ手に入れて他キャリアへ流出されることを防ぐためです。

SIMロックは個人で外すことができず、ユーザーにとって煩わしい存在です。SIMロックによってユーザーの選択肢は狭まり、大手キャリアが用意する複雑なプランの中から、自分の使い方に最適でない割高なプランを契約しているユーザーが大勢います。この状態を問題視した総務省は、2015年5月以降に発売するスマホについては、SIMロックを解除して「SIMフリー」とすることを義務付けしました。

(2015年4月23日追記)ドコモとauがSIMロック解除のガイドラインを発表しました。ドコモは2015年5月1日以降に発売されるスマホについて、購入日から6ヵ月後に解除が可能。2015年4月30日以前のスマホは解除に応じるとしているが、iPhoneシリーズは除外されているようです。また、契約条件によって受付できない場合があるとも記載されています。auについてはこれまでSIMロック解除に対応していなかったため、対象スマホはまだ「Galaxy S6 edge SCV31」のみです。auも購入日から6ヵ月後に解除が可能になります。ソフトバンクからはまだ正式な発表は行われていません。

(2015年5月20日追記)ソフトバンクもSIMロック解除に関する発表を行いました。2015年5月以降に発売されるスマホについて、購入日から181日目以降に解除に応じるとしています。2015年4月までに発売したスマホについては、購入日より解除が可能とのことです。ただし解除に対応する機種はたったの5機種しかありません。

各キャリアのSIMロック解除について方針が出揃いましたが、やはり即時解除に応じることはありませんでした。次期iPhoneシリーズを解除の対象にするかもまだ不透明なままです。

「SIMフリーの低価格スマホ」が登場

SIMフリーとなることで変化が予想されるのがスマホ端末の買い方です。これまではキャリアから2年契約と合わせて端末をタダ同然で手に入れられていましたが、キャリアとしては、いつ他社に移られるか分からないSIMフリー化したスマホを、今までのように渡すわけにはいきません。定価に近い価格で売らざるを得なくなり、初期費用の増加は避けられないかもしれません。

キャリアが取り扱うハイエンドなスマホは、割引なしで買おうとすると6万~10万円ぐらいします。最新のiPhoneを当たり前のように実質0円で手に入れていた人からすると、SIMフリー化はいいことばかりではないのです。

スマホ端末の初期費用が高額になると予想されるSIMフリー化。分割払いなども考えられますが、新しい選択肢として登場したのが低価格なスマホです。先行したのは中国や台湾製のスマホですが、最近では国内のメーカーもSIMフリーの低価格スマホを相次いでリリースしています。これはSIMフリー化を見据えての動きで、今後はより活発になることが予想されます。

これらの低価格なスマホに、MVNOの格安SIMを組み合わせることで、「格安スマホ」の完成です。「格安スマホ」とはつまり「まずまずのスペックのスマホを、程ほどに使える契約プランで」という、新たな選択肢です。「まずまずなスペック」と言っても、2年前のスマホと比べればスペックは格段に上がっていますのでご安心ください。

高額なスマホの中古品

元々は高額なスマホでも、発売から時間が経過すれば相対的にスペックが低くなり、手頃な価格で中古市場に出回るようになります。これら中古スマホも「格安スマホ」と呼ぶことができます。ほとんどのMVNOはドコモの回線を提供しており、SIMフリースマホかドコモのSIMロックがかかったスマホでしか使うことができません。そのため、中古市場では必然的にドコモのスマホが品薄傾向にあります。

スペックを妥協しない選択肢も

「格安スマホ」は低価格なスマホとの組み合わせと説明しましたが、単にSIMフリーのスマホとMVNOの格安SIMとの組み合わせを指すこともあるようです。SIMフリーのスマホの中で最も高いのはiPhone 7 Plusです。ストレージが256GBのモデルではなんと11万円以上します。維持費は安くしたいけど、端末のスペックは妥協せずいい物を持ちたい。こうしたニーズにも、「格安スマホ」は応えることができるのです。

スマホや回線の進化により実用的になった「格安スマホ」

「格安スマホ」が実現できたのも、スマホの進化や回線速度の高速化があってのことです。スマホが進化したことで、スペックは年々向上し、いつしかユーザーにとってオーバースペックになってきました。回線の速度についても、3G(下り14Mbps)だったのが4G(下り150Mbps)になり、今後より高速化が予定されています。そのため、多少スマホのスペックが下がろうが十分実用的ですし、高速通信の容量が少なくても多くの人の使用に耐え得るようになりました。

MVNOの国内第一号である、日本通信株式会社の功績も忘れてはなりません。キャリアだけの契約独占が続いていたら、今日の活況を呈する格安SIM市場は実現していなかったかもしれません。

「格安スマホ」の買い方

現在、「格安スマホ」を持つのに安心で手っ取り早いのは、MVNOからSIMフリーの低価格スマホと格安SIMをセットで購入する方法です。もちろん、自分で気に入ったスマホを用意することもできますが、対応しているバンド(帯域)が違ってLTEが使えないということになれば目も当てられません。MVNOがセットで販売しているスマホならそういった心配はありませんので、よく分からない方にオススメです。

MVNOがSIMフリースマホをセットで販売することで、「格安スマホ」はより簡単に買いやすくなり、一般層への広がりが期待できます。

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